4:44

いつのまにか2:00を過ぎた。

明日は仕事なのでもう寝なければと消灯し布団に潜るも、脳が覚醒しているのか全く寝付けそうにない。

 

最近始めた、息を吸うときに「1」吐くときに「2」とひたすら数える方法で眠気を誘う。

 

1、、、2、、、1、、、2、、、

 

身体の力が抜けていくのを感じる。

 

それにしても今日はやけに部屋の中が明るく見える。

暗闇のなかでもハッキリと物の輪郭がわかる。

電気を消したこの部屋で何故ここまで明瞭に光を捉えられるのか不思議だが、時々こんな風に明るく見える時がある。

 

1、、、2、、、1、、、2、、、

 

カタッ、コッ、パキッ、トッ

 

家鳴りが激しい。

やかましいなあ、と心の中でと舌打ちをする。

 

1、、、2、、、1、、、2、、、

 

そこからは夢だったのか現実だったのか。

とにかく、家鳴りが気になって深い眠りにつけず、煩わしい時間が長く続いたように思う。

 

そして、キュンッ、と一際大きな音がしてハッキリと目が覚めた。

 

それはテレビが録画番組を撮り終えた際のHDDの停止音だった。だが、こんな深い時間に番組の録画予約はしていなかったはずだ。

そして何故だか、きっと今は時刻が4:44だろうという気がした。

布団の中でもぞもぞとスマホに手を伸ばしホームボタンを押すと、画面には4:44の数字が浮かび上がった。

 

その後、テレビをつけて確認してみるも、何も録画はされていなかった。